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株式会社

株式会社についての説明をします。

取締役会のある会社にしたい!

株式会社を設立する場合、取締役会を設置することができます。

この場合、取締役は常に3名以上置かなくてはならず、さらに監査役も置かなくてはなりません。

 
役員を4名以上置かなくてはならないという制約があっても、取締役会の設置を選択した場合がよいこともあります。

 
それは 

 

株主と役員が別の人であって、できるだけ経営は役員にまかせてもらいたい、と考える場合です。

 
株式会社においては、株主総会が最高機関という位置づけであり、原則株主総会によって経営事項を決定していくことになります。

 

しかし、取締役会を設置している場合、取締役会で決定してしまってよい経営事項が多く定められているのです。

 

ですから取締役会を設置しておけば、いちいち株主総会を開いてその承認を得ることが不要になります。

 
株主と役員が一緒であれば、株主総会を開くことは負担にならないと思いますが、第三者に出資してもらって会社を立ち上げる場合は取締役会を設置することによって、機動力ある会社にすることができるでしょう。

 
ただし、すべての事項を取締役会のみで決定できるわけではないので、注意が必要です。

株式譲渡制限

株式は株主が自由に取引できることが原則ですが、中小企業の場合、大資本によって、株式を取得され、経営権を握られてしまう恐れがあります。
そこで、株式の譲渡には会社の承認が必要であると定款に記載できる制度が設けられており、これを株式譲渡制限といいます。

 

株式譲渡制限会社は公開会社と比較して、広く株主を募集するには適していませんがいくつか長所があります。

 

  1. 取締役会を設置しなくて良い
  2. 議決権制限株式の発行限度がない
  3. 取締役を株主に制限できる
  4. 定款に株券発行の定めがあったとしても、株主から請求がなければ、株券を発行しなくてもよい
  5. 取締役や監査役の任期を定款で最長10年まで延長できる
  6. 監査役の権限を会計監査に限定できる
  7. 定款の定めにより剰余金の配当、議決権などについて、株主ごとに異なる取り扱いをすることができる。
  8. 相続などにより株式を取得した者に対し、その株式を会社に売り渡すよう請求することができる旨を定款で定めることができる。

 

 

中小企業のほとんどは株式譲渡制限を取り入れています。大きな規模の会社を設立するのでなければ、株式譲渡制限会社から始めるのがお勧めです。

株主総会

株主総会とは、会社の出資者である株主によって構成される会社の意思決定機関です。特に取締役会を設置しない小規模会社の場合、会社に関する重要事項を決めるのは株式総会となります。

 

株主総会では出席した株主で議案を決議し、その議案が採決されるための得票数は議案の種類によって変わってきます。また、定款に定めることによって、この要件を厳しくすることも可能です。

 

規模が小さい会社の場合、株主は社長とその家族という形が多く、株主総会を開いた場合には株主が全員出席することがほとんどです。したがって、決議の種類についてはあまり気にする必要はないのかもしれませんが、それぞれの違いについては認識しておいてください。

 

普通決議

決議の過半数を有する株主が株主総会に出席し、その出席した株主の議決権の過半数で決議される。

 

  • 貸借対照表、損益決算書などの作成
  • 取締役の選任、解任
  • 監査役の選任
  • 自己株式取得に関する決議
  • 取締役の報酬の決定
  • 監査役の報酬の決定
  • 会計監査人の選任、解任

 

特別決議

議決権の過半数を有する株主が株主総会に出席し、その出席した株主の議決権の3分の2以上で決議される。

 

  • 定款の変更
  • 監査役の解任
  • 会社の解散
  • 会社の合併
  • 資本金の減少
  • 事業譲渡

 

特別決議

原則として議決権を行使できる株主の半数以上、かつ議決権の3分の2以上により決議される。

  • 定款変更により、株式譲渡制限会社に移行する場合

取締役の任期

取締役がその地位についている期間、いわゆる任期は会社で定めることができます。取締役の任期は原則2年ですが、定款に定めることで、10年まで延長することができます。この任期は10年以内であれば、3年でも6年でも構いません。

 

取締役については任期が終わって、また同じ人が取締役に就任する場合は、取締役重任登記が必要です。これには手間と手数料がかかりますから、取締役が自分1人の場合には、任期を最長の10年にしておいたほうが良いでしょう。

 
しかし

 

自分以外の他人を取締役に入れる場合、任期はまずは短めに設定することをお勧めします。

 

任期の期間に、「やはり意見も合わないし、解任したいな」と思ったとしても正当な理由をもって解任しないと、損害賠償を請求される可能性があるので、注意が必要です。

取締役どうする?

取締役が自分1人より、他の名前があった方がより会社っぽくて見栄えがいい、というのは確かにあると思います。

 

しかし、人間はそのときそのときで気持ちが変わります。本当に会社のことを考えてくれる方なら大丈夫ですが、形式的に名前だけ役員に入れるというのは避けるべきです。

 

設立した会社が全部自分が出資した場合であれば、やっぱりやめて欲しいと思ったときに、解任という手段をとることができますが、その場合、「解任」と登記簿に記載されてしまいます。

 

これでは会社内で揉め事があったことがバレバレです。

 
また、実際の運営面でも取締役を少なくしたほうが基本的に良いと考えられます。

 
そもそも取締役というのは経営者のことです。従業員とは違うのです。そのため①失業保険がない③労働者を雇った場合の助成金は取締役には適用されない③取締役へのボーナスは経費にならないといったことがあります。

 

助成金は何百万単位のお金ですから、創業時にはとても大きな金額です。

 

そういったことも含めて取締役をどうするのか、しっかり検討なさってください。

分かりにくい取締役

役付取締役

 

役付取締役とは、定款や取締役会規則などで定められた社長、会長、副社長、専務、常務などと呼ばれる取締役のことです。

 

役付取締役も取締役ですから、会社に対して、善管注意義務、忠実義務、競合避止義務を負っています。
会社に対しては、定款や取締役会規則によって各職に任された事項や社長から任された事柄について、法令や定款などに違反しないように、業務執行をおこなう義務を負います。

 

使用人兼務取締役

 

使用人兼務取締役とは使用人(従業員)の地位を兼ねる取締役のことをいいます。取締役営業部長というのはこの使用人兼務取締役に当たります。多くの小さな会社では、取締役というのは使用人兼務取締役であるとお考え下さい。

 

取締役は通常株主総会の決議のもとに給与の額が決定されますが、使用人兼務取締役については、使用人(従業員)としての給与体系が確立していて、取締役として受ける報酬の額に使用人(従業員)としての給与が含まれていることが明らかにされている場合は、株主総会の決議は必要ありません。

資本金を払い込む

発起人は設立時発行株式の引き受け後遅滞なく、通常は定款認証が終わり次第すぐ資本金の払い込みをします。

 

払い込むのは発起人が定めた特定の金融機関の発起人個人名義の口座で、1つの口座に各発起人が振込みをし、通帳に振込人である各発起人の名前が記載されるようにします。口座の持ち主の発起人の個人名を明記して振り込むようにします。

 

出資金の払い込みが完了したら、預金通帳のコピーをとって、代表取締役が払込証明書を作成します。

本店所在地の決め方

本店所在地とは会社の事務所を置く住所のことです。1つの会社につき、1箇所の本店所在地を定めることが決められています。

 

この本店所在地の決め方は2通りあります。

 

(1)最小行政区画を記載する

最小行政区画とは、東京都は特別区、それ以外は市町村となります。

 

(2)具体的な本店の所在場所まで記載する

(1)の場合は本店所在地を移転するときは、同じ行政区画内ならば、定款の必要はありません。しかし、(2)の場合は、本店を広いところにしようと、少し離れたところに移転したとしても定款変更の必要が出てきます。

 

ですから、定款には市区町村までの記載にとどめておく方法がお勧めです。

 
ただし、設立登記をする際には番地まで登記する必要がありますので、きっちり確定しておく必要があります。

 

また、本店移転をした場合は変更登記や税務署などへ移転手続きが必要となります。

商号は少し注意

商号とは会社の正式名称のことであり、会社の顔となるところです。

ですから、商号を決める際には、(1)事業との関連性(2)書きやすさ(3)言いやすさ(4)覚えやすさ
などに気を配るべきです。

 

商号のルール

  • 「株式会社」と必ず入れる。(合同会社の場合は合同会社と入れる)
  • 他の会社と同一の商号や似たような商号は避ける
  • 「銀行」「信託」という言葉は使えない
  • 「支部」「事業部」など会社の部署を表す言葉は使えない
  • 公序良俗に反する言葉は使えない
  • 「○」「☆」「♪」などの記号は使えない

 
このルールに従えば、商号を自由につけることはできますが、もう一つ気をつけなくてはならないことがあります。

 

法改正によって類似商号規制は緩やかになりましたが、不正競争防止法という法律の規制がかかっています。

これは有名会社と同じ名前、似たような名前をつけると損害賠償の対象になると定められている法律です。

 
紛らわしい商号でも登記は可能となりましたが、他社から訴えられる恐れもあるので、商号は慎重に決定しましょう。

 

照合の調査には法務局で商号調査簿を利用することができます。

事業目的の個数

事業目的は定款に記載しなければなりません。
事業の内容や範囲を記載し、定款に記載されていない事業はおこなうことができません。
会社設立後許認可を取得する予定があるのならば、目的の記載について、監督庁に確認した上で、定款に盛り込んでおく必要があります。

 

事業目的は複数記載できるので、将来的に営む予定のある事業があれば、記載しておいたほうがよいでしょう。ただし、定款変更の手間や手数料がかかることを嫌がり、あれもこれもとたくさん脈絡なく記載してしまっては、顧客に不信感を与えることにも
なりかねないので注意が必要です。

 

一般的には4~5個の会社が多いようです。

 
事業目的のポイント

 

(1)適法性

法律違反になるような目的は定款の目的に入れることはできません。

 
(2)明確性
語句の意味が一般の人にも理解できるように記載しなくてはなりません。

 

(3)具体性
会社法施行によって、具体性については問われなくなりましたが、許認可を申請する場合や、銀行の融資の際には審査の対象になったりするので、抽象的になりすぎないように注意する必要があります。

 

(4)営利性
株式会社は営利を目的とする法人です。
したがって、「ボランティア活動」は営利性がないと判断されます。

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